readers' voice

励ましや、おしかりの言葉、ありがとうございます。

他の読者の方々の中にも、同じご意見を持った方がいらっしゃるかも知れません。自分の考えをまとめるための参考になる場合もあります。だから、「読者の声」は大事にしたいと考えています。
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この色は皆さんの声 (お返事付) この色は皆さんへのご意見です
この色は皆さんの声 (お返事なし)

成功は失敗の母・成功が失敗を生む時【スクウェア】99.2.15 掲載
  【その1】

 <神戸のキースさん> 【最近の子供はリッチ】

           「????」99.2.21

いつも楽しく読ませてもらってます。神戸のキースです。
アサヒビールとスクエアの記事、楽しかったです。
どの記事も、私にとっては、”物の見方”というか”切り口”みたいなものが違っていて大変楽しいですね。
さて、以下の質問をさせて下さい。

【注】アサヒビールはアサヒの項目をご覧下さい (シストラット河瀬)

(2)スクエアの記事(2月15日号)
最近の子供は、数千円もするような物をよく平気で買えますね。
私が小学生の時は、100円/日の3000円/日が目標で、結局実現したのは6年生の時でしたが・・・・。リッチなもんですね。

I. スクエアは、確か創業オーナーが会社を売って何百億かを手にしてリタイアしたと記憶しています。この、創業オーナーから経営陣が変わったことは、業績やクリエータ引き抜き工作等の戦略変更に影響を及ぼしているのでしょうか?

II. 株主総会も、オープンにして注目されていたと思いますが、このあたりの影響みたいな物は何かあるのでしょうか?物が小学生相手なだけに関係ないのでしょうか?


【お返事】

スクウェアの記事に移ります。

> 最近の子供は、数千円もするような物をよく平気で買えますね。
>私が小学生の時は、100円/日の3000円/日が目標で、結局実現したのは6年
>生の時でしたが・・・・。リッチなもんですね。

これは、物価の問題と小子化の問題の相乗効果でしょう。
それでも、彼らは、中古市場をうまく使いこなし、友人と分担してソフトを買ったり (あらかじめ買うソフトを決め、貸し合う。場合によってはハードまでグループ内で同じものに決めてしまう) とかなりの工夫をしています。で、年間のソフト購入の平均本数は3本程度。意外に少ないです。

3%の消費税導入の時、最も計算をきっちりとして賢い買い物をしたのは、小学生だったといいます。つまり、50円以下のものは消費税がつかないので、一度レジを通してまたすぐに別のものを買う、という方法です。

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>I. スクエアは、確か創業オーナーが会社を売って何百億かを手にしてリタイアしたと
>記憶しています。この、創業オーナーから経営陣が変わったことは、業績やクリエー
>タ引き抜き工作等の戦略変更に影響を及ぼしているのでしょうか?

>II. 株主総会も、オープンにして注目されていたと思いますが、このあたりの影響みた
>いな物は何かあるのでしょうか?物が小学生相手なだけに関係ないのでしょうか?

ごめんなさい。それは知りませんでした。
可能性は十分に考えられます。
ただ、これらの質問はマーケティングの題材と言うより経営や政治なので、詳しく言うことはできません。
ただ、引き抜き劇はスクウェアが店頭公開したので、株主に対して売上を安定させなければならず、そのために様々なジャンルのソフトが必要だったからだ、と見る業界関係者も多いと聞きます。

 <佐藤さん> 【マクドでカレーは食べたいとは思わなかった】

        「かなりおもしろい」99.2.19

今度のはスクエアの話題なので、CTheDと違っていやがおうにも興味はありますね。今回も、毎度のことながらう〜んと納得してしまいました。確かに、マクドでカレーは食べたいとは思わなかったし。餅は餅屋ですよね、やっぱり。でも、もともとスクエアって、自分にとっては昔パソコンで出したアクションゲームのテグザーのイメージがありました。そのチームは後にゲームアーツとして出発したようなないような。古い記憶なので確証は持てませんんが、確かそうだったと思います。
次回も、期待してます。ゲーム関連なら、雨後のタケノコのように生えた携帯ゲーム機も面白そうですね。でも、論調はドリキャスと一緒になるだけかもしれませんね?
また、お忙しいでしょうけど、お体にはお気をつけて。


【お返事】

>確かに、マクド
>でカレーは食べたいとは思わなかったし。

あっ、懐かしい例ですね。山田邦子の広告でしたね。
しかも、味は最悪でしたもの (笑)

>もともとスクエアって、自分にとっては昔パソコンで出したアクションゲームの
>テグザーのイメージがありました。

おおお、確かに RPG のスクウェアより前に結構アクションゲームを出していたらしいですね。その辺りは良く知りませんが。

>次回も、期待してます。ゲーム関連なら、雨後のタケノコのように生えた携帯
>ゲーム機も面白そうですね。でも、論調はドリキャスと一緒になるだけかもしれ
>ませんね?

・・だと思います (笑)
ワンダー・スワンはちょっと頑張っていますが、ハードを支えるには開発元の力が今一つです。
動きが面白くなりましたら、記事にします。

 <たかはしさん> 【音楽業界についての部分をもう少し深く伺いたい】

         「ややおもしろい」99.2.19

いつも楽しみにメールをひらき拝見するのですが、今回は興味の無い「ゲーム」業界だったので、ちょっと厳しかったです。
音楽のミリオンセラーとの比較…については、へぇ〜などと思いながら面白く読ませて頂きましたけれど。

記事が面白くなかったというのではなく、いろいろ分析されていることが実体験として感じられないので「ふう〜ん..」と読み飛ばすことになってしまいました。私にとってはセガもプレステもドリキャスも、全く変わらない(違いも分からない)のですから…。(もちろん、ハード的に違うというのはわかります。でも理解といえば、βとVHSの違いみたいなもので、購入後に使えるゲームが異なってくる…合ってるのかな??)

記事の本流とは違うのですが、音楽業界についての部分をもう少し深く伺いたいです。近頃のヒットは100万・200万…なんてどころの数字ではなかったように思います。
1991年以降に何が起きたのか、また「携帯等情報ツールへの支出が多くお小遣いをセーブし始めたためにCDが売れなくなった」と騒がれた昨今、それでも昔より売れているというのはどういうことなのか、などお時間のある時にまたお話し頂ければと思います。

楽しく勉強になるメールを、これからもお願いします!


【お返事】

>いつも楽しみにメールをひらき拝見するのですが、今回は興味の無い
>「ゲーム」業界だったので、ちょっと厳しかったです。

ごめんなさい。ゲームをしない方にもわかるように書いたつもりでしたが、後で読み返してみて「しまった。暴走していた」というのが率直な反省です。好きなことや嫌いなこと等、自分の感情が出やすいものをテーマにする場合はもっと注意しなければならなかったです。まだまだ修行が足りません。

>違うというのはわかります。でも理解といえば、βとVHSの違いみたい
>なもので、購入後に使えるゲームが異なってくる…合ってるのかな??)

大正解です。

>1991年以降に何が起きたのか、また「携帯等情報ツールへの支出が多く
>お小遣いをセーブし始めたためにCDが売れなくなった」と騒がれた
>昨今、それでも昔より売れているというのはどういうことなのか、など
>お時間のある時にまたお話し頂ければと思います。

この点については、独立したテーマで記事を書こうと考えています。
一言で言えば、ターゲットをちゃんと絞ってマーケティングをすれば、100万なんて簡単に売れるんだ、ということです。同じ100万でも、それまでの100万は「みんな知っている」曲ですが、「おどるぽんぽこりん」や最近の「だんご三兄弟」を除き、91年以降は「一部しか知らない」100万です。この質的な変化はかなり大きな構造変動です。

また、後者については、ものの売れ方というのは「1か100かではない」ということです。「従来より売れなくなった」というと、売上が半減したようなイメージがありますが、そうではありません。バブルのようなもので、不況、といいながら、20年前より経済指標は高いのですもの。
ただ、人間は相対的にものを考える動物ですので、そういうイメージがすぐに頭に浮かんでしまうのです。これはこれで、マーケティング戦略を考える上でかなり重要な要素ですので、否定も肯定もしません。

 <須藤さん> 【初心者にもそのように思えてしまう】

        「ややおもしろい」99.2.19

 「コンサルタントの生の本音情報 私はこう見る」を2月に入ってから購読申込みをしましたので、全文を読むのは15日号の 「成功は失敗の母・成功が失敗を生む時【スクウェア】」 の号が初めてだったのですが、興味深く拝読させていただきました。

 消費を行う際に多大な影響を持つ「オピニオンリーダーの存在」の話や「会社らしさ」のお話など、私の数少ない知識や経験の中でも、「なるほど、そうだよなぁ〜」と実感を伴って理解できた(つもり)になることができました。私のような初心者にもそのように思えてしまうところが、「偉大なる平凡人」としての森さんのものすごい部分なのだろうなぁと勝手に考えております。

 まだまだお忙しい時期なのだろうと推察するのですが、わがままなご著書購入希望者のことを気に掛けていただき、本当にありがとうございました。


【お返事】

>私のような初心者にもそのように思えてしまうところが、「偉大なる平凡人」
>としての森さんのものすごい部分なのだろうなぁと勝手に考えております。

ありがとうございます。
本当に嬉しいです。
マーケティングを知っているもの同志の会話は、理論や用語を前提にしているので、話がしやすいのですが、考え方を知らない方への解説はかなり難しい作業です。
今回のメールマガジンはその挑戦でもありますので、評価を頂いて嬉しいの一言です。

今後ともよろしくお願いいたします。

 <杉本さん> 【トバルNo.1は失敗だったんだなぁ】

        「ややおもしろい」99.2.18

ゲームとか音楽とかにはけっこう興味があるほうなので、いつものぶんも良いのだけど、今回は特にしっかりと読ませてもらいました。(^^)
(最高の評価をしないのは、誤字が目立つから。(^^;))

でも、今回のメールはその感想というのではなく(^^;)
トバルNo.1のことについてちょっとだけ補足したいというだけ。

トバルNo.1には、F.F.7の体験版が付いていました。
いろいろ聞いてみると、その体験版だけのためにそのソフトを買った人も少なくないとのこと。

だから、今回の記事と照らし合わせてみて、本当にトバルNo.1は失敗だったんだなぁ、そして、スクウェアはRPGでもっているんだなぁ、と感じた。


【お返事】

>(最高の評価をしないのは、誤字が目立つから。(^^;))

えっ、失礼しました。
この後、見直します。

>いろいろ聞いてみると、その体験版だけのために
>そのソフトを買った人も少なくないとのこと。

そういえばそうでしたね。
あの体験版は確かゲーム業界では始めての試みだったと記憶しています。
それだけに、FF7のインパクトと合わせて、かなり衝撃的でした。
あの体験版を数10時間もやりこんだ友人がいました。コストパフォーマンスはバツグンですね (笑)

>だから、今回の記事と照らし合わせてみて、
>本当にトバルNo.1は失敗だったんだなぁ、そして、
>スクウェアはRPGでもっているんだなぁ、と感じた。

ですよね。
気がつかなかったことでしたが、たまたま方向が合っていて命拾いでした (笑)

 <宮田さん> 【花王のフロッピーは?】

        「ややおもしろい」99.2.16

まずは前振りから。
やっぱりセガは運が悪いのか、間が悪いのか、頭が悪いのか(これを読むとそう思う)なんか、一流になりきれない、センスがいまいち無い会社なんだなと思う。
ゲームは取りたてて好きではないが、セガのゲームの出来はイイセンいっていると思うがいまいちトップに立てないのは、書いてある通りなんでしょうね。

話を前振り2に変えて、全体のパイの大きさが音楽CDとゲームでは違うような気がするんですが、(もちろん音楽がでかい)トップセールスの本数が似かよるのは面白いですね(ゲームの方が、市場に爆発性があるからかな?)なんか同じ様な本数になるのは不思議です、でも情報量により貴重だとか、重要だとかはちょっとこじつけっぽいな、実際は両方共嗜好品な訳で、情報量の差では購入していない筈、どっちかと言えばゲームはパイが狭いけど作品に集中しやすく、音楽はパイは広いけど作品に集中しにくいんじゃないかな?

ゲームは確かに貸し借りがあっても面白い物は購入するし、音楽は1度ソースを手にすれば買わずに済む(例えばレンタルや、FM等)からなんではないでしょうか。本題は、なんか世間一般の会社にありがちではありますね、このての失敗って例を上げればいとまも無いんじゃないですか?

でも、世の中逆の例も或る訳で、ブランドイメージとは違ったものが売れることもありますよね(花王のFPDとか)その辺はどうなんでしょうかね、スクエアはどうすれば良かったんでしょう(机上の空論になるからだめかな?)せっかく失敗した例があるから、正反対の成功例も読みたいな、なんてのはわたしの贅沢な要望?
スクエアは、5戦すら出来なかったんですね。

最後に、アドレスの横の”99”てなに入れるんです?


【お返事】

>やっぱりセガは運が悪いのか、間が悪いのか、頭が悪いのか(これを読むとそう
>思う)なんか、一流になりきれない、センスがいまいち無い会社なんだなと思

「頭が悪い」とは、私、言ってませんけど (笑)

>話を前振り2に変えて、全体のパイの大きさが音楽CDとゲームでは違うような
>気がするんですが、(もちろん音楽がでかい)トップセールスの本数が似かよる

はい。枚数、本数でいくと音楽の方が大きいです。が、金額で見るとゲームの方が若干大きかった記憶があります。両方とも8000億円くらいです【注】金額は後で修正しました。

>ていない筈、どっちかと言えばゲームはパイが狭いけど作品に集中しやすく、音
>楽はパイは広いけど作品に集中しにくいんじゃないかな?

こじつけっぽいのは、素直に認めます (笑)
ただ、音楽は「作品に集中しにくい」というのは、ちょっと違う気もします。
Hide が死んだときにあれだけ感情を露にできるファンがいることを考えると、感情移入の度合いは変わらない気もするからです。

>うか。本題は、なんか世間一般の会社にありがちではありますね、このての失
>敗って例を上げればいとまも無いんじゃないですか?

はい。ご明察です。
たまたま、ゲーム業界の例を出しましたが、「コカコーラのMD」なんて言う例はたくさんあります。それだけに、「レーダー理論」と名付けてシストラットでは理論化しています。

>でも、世の中逆の例も或る訳で、ブランドイメージとは違ったものが売れること
>もありますよね(花王のFPDとか)その辺はどうなんでしょうかね、

大変良い質問です。
他の方からも疑問の声が上がったのですが、花王は「界面活性技術でのフロッピー」ということで、ブリッジを巧妙につけることに成功しています。
この場合はイメージレベルでのブランド構築ではなく、技術や規格レベルでのブランド構築です。

>スクエア
>はどうすれば良かったんでしょう(机上の空論になるからだめかな?)せっかく
>失敗した例があるから、正反対の成功例も読みたいな、なんてのはわたしの贅沢
>な要望?

成功例はCtheDの時のように、あまり読者の評判が良くないので (笑)、記事にはしにくいです。また、どうすればよいかを書き始めると記事1-2本の分量になりますので、簡単にいいます。

●自分のブランドを分解して、どんな要素があるかを見つける
●当然、「小岩井は自然」といった1つの要素が突出してブランドを作っている
●それ以外にも「比較的弱いけれど、そのブランドを連想する (構築する) ような要素」を発見する。
●その中で、これから進みたい分野に最も近い要素を全面に出して、ブリッジとする

花王のケースはこういった方法でやると「界面活性技術」というブリッジコンセプトが出てきます。

>最後に、アドレスの横の”99”てなに入れるんです?

ごめんなさい。
これは、そのままにして頂いて結構です。
サーバーの条件で何かの文字を入れなければいけなかっただけです。
ダミー変数です。

 <Nakaharaさん> 【FFキャラのアクション・ゲームは売れますか?】

          「かなりおもしろい」99.2.15

今回の記事も面白かったですよ。
気分としては「かなりおもしろい」と「ややおもしろい」の間でしょうか。なかなかおもしろかったです。

たしかにスクウェアはRPG、とくに「FF」シリーズは有名ですね。個人的にはアクションものは苦手なので、時間さえかければ(レベルさえあげれば)だいたいクリアーできるRPGが好きです。

それはさておき、ある企業のイメージ(らしさ)というのは、個人個人が少しずつ違うものを持っているとはいえ、消費者の行動に影響を与えるものですね。

ところで、FFのキャラをつかって、アクション・ゲームを作った場合、売れると思いますか。「らしさ」はでているとおもうのですが。

それでは、健康にお気をつけください。
体が第一の資本です。


【お返事】

>有名ですね。個人的にはアクションものは苦手なので、
>時間さえかければ(レベルさえあげれば)だいたい
>クリアーできるRPGが好きです。

私もそうなんです。
昔はインベーダ・ゲームで名古屋打ちなんてやっていたんですが、いつの間にかアクションゲーム苦手になってしまって。やっぱり、年です (笑)

>ところで、FFのキャラをつかって、アクション・ゲームを作った場合、
>売れると思いますか。「らしさ」はでているとおもうのですが。

記事では細かく言えませんでしたが、「らしさ」は程度問題もありますが、方向性も大事です。つまり、生活者が、ある商品に対して何を「らしさ」と感じているか、です。
もし、ユーザーがすべて私やNakaharaさんのように、アクションが苦手の人なら、いくら FF のファンでも売れません。というのも、私やNakaharaさんは FF のキャラクターに恋しているのではなく、FF のストーリーやシステムが好きだからです。

でも、キャラに思い入れがある場合は、売れます。
そういう意味では「エアガイツ」は興味深いです。
これは、格闘ゲームなのですが、隠れキャラで FF7 のキャラクターが出るのです。
また、「チョコボレース」も面白そうです。「チョコボの不思議なダンジョン」シリーズのモンスターやキャラが出る「カーレース」です。

多分、「エアガイツ」は失敗、「チョコボレース」は成功、でしょう。

 <井上さん> 【Squerの失敗はCustomerの分析を把握してない結果】

       「かなりおもしろい」99.2.16

おっしゃる通り、やはりメーカーのブランドもさることながら、FFシリーズのように商品ブランド(NameValueとでもいうのでしょうか)が重要な要素を占めていると思いました。俗に、3C(Company,Customer,and Competitor)といわれてますが、Squerの失敗はCustomerの分析をいまいち把握してない結果だったのかもしれませんね。


【お返事】

>いると思いました。俗に、3C(Company,Customer,and Competitor)といわれて
>ますが、Squerの失敗はCustomerの分析をいまいち把握してない結果だったのかも

はい。その通りだと思います。
ゲーム業界のようなところは「プロダクトアウト」といって、技術志向、企画志向で作ることが多いのです。その中でも、スクウェアはゲームの質に関してはかなり生活者を早くから重視し、モニタ制を導入しています。そして、ハンパじゃないくらいに彼らの意見を取り入れています。
スクウェアのソフトが遊びやすい (おもしろいかどうかは、ユーザー個々の問題と彼らのターゲット設定によりますが) のはそのためです。

が、これは、商品戦略のみです。
今回の問題はコミュニケーション戦略を含めたブランド戦略です。これに関しては、まだまだノウハウの蓄積がないようです。
若い業界だから仕方がないところもあるのですが。
また、他のゲーム会社よりはマシでもあります。


【井上さんからのお返事】

お忙しいと存じておりますが、詳細なご説明添えてのご返信ありがとうございますす。スクエアに関する私の見解はいささか浅はかだったと思っております。あのような大きな会社が市場分析しないわけないので、やはりいろいろな要素を判断する事の難しさは並大抵の事ではないのだなあ、と勝手に思っております。

ファミリーレストランがPOSーSystemを導入しているとなれば、従業員に気の利いたサービスなど求める事はなかなか難しそうですね。思うに世の中ではComputer Information System導入は必須という傾向があるように見受けられますが、それはConcentrated operation には有効かと思いますが(一概に言えませんが)、

Personal Touch が必要とされる幾つかのService産業には不適な気がします。もちろんセブンイレブンはそれで成功したのでしょう。マクドナルドもきっとそうだと思います。アメリカにあるウオルマートもしかり。(そういえば、ウオルマートは2年以内に日本進出するようですが、日本の流通業にどう影響するのか興味のある話です。)

意思決定の権力委託は今日のビジネスでは大切なことと思うのですが、今ではパートタイマーで勤まってしまうような顧客サービスが横行してるのをみていると、企業本位のCISを時代の流れだからといって鵜呑みにするのはどうなのかな、と思います。私を含めた一般の人はそのような低い顧客サービスにいつのまにか慣らされているのかな、それは恐い事だなあと思います。

少々文脈のない文になってしまいました。つい思った事をとりあえず書いてしまおうという悪い癖です。それでは、森様の今後の記事も楽しみにしております。(そういえば、Addressがうつったようですが)

ご機嫌よう。


【お返事】

>スクエアに関する私の見解はいささか浅はかだったと思っております。あ
>のような大きな会社が市場分析しないわけないので、やはりいろいろな要素を判
>断する事の難しさは並大抵の事ではないのだなあ、と勝手に思っております。

市場調査や市場分析をしている企業は極めて多いのですが、それを「ちゃんと」分析して「ちゃんと」生かしている企業は極めて少ないのが実状です。
調査報告書をもらって、棚にならべて満足してしまうんです。
もちろん、分析のレベルの問題も大きいですが。
シストラットの創業当初はクライアント企業の調査データテープを再分析し、「同じデータでも、分析の視点や手法によって、どれだけ得られるモノが違うか」を見せつけてシストラットの信用や私の水準を試してもらうようなことも良くやりました (もちろん、分析費は頂きましたが (笑))

今でも、調査をする費用がもったいないので、しっかりしたデータなら再分析だけで進めるプロジェクトもあります。

>Personal Touch が必要とされる幾つかのService産業には不適な気がします。

接客業は小売業を含め、ほとんどすべてPersonal Touch が必要ですよね。
そういう意味では、Service産業の大半が考えなくてはいけない問題だと思っています。

>ういえば、Addressがうつったようですが)

はい。遅ればせながらシストラットのドメインを取得しました。
「あるクリエイターに仕事を頼もうと思ったら、アドレスがbekkoameだったから、止めたんだ」という話を聞いて、オフィスの住所と同じく、アドレスもイメージの時代になったことを痛感したので、すぐに動きました。
とはいっても、シストラットのレンタルサーバーはなんと月々2500円なんですが (笑)

 <沼田さん> 【Sony生命の場合は?】

        「ややおもしろい」99.2.16

>それを計算せずに新分野に挑戦した企業はことごとく粉砕されてきています。

とのコメントが最後の方に書かれてありましたが、Sony生命の場合はどうなのでしょうか?森先生のご意見をお伺いしたような気がします。


【お返事】

>とのコメントが最後の方に書かれてありましたが、Sony生命の場合はどうなので
>しょうか?森先生のご意見をお伺いしたような気がします。

まず、「先生」はご勘弁下さい (笑)
どうも、背中がむずがゆいのでクライアントにもお願いしています。
あっ、あと、「社長」もお許しを。新宿歌舞伎町を歩いている感覚になってしまいますので (笑)

今回、紙面の都合で書けなかったのは、「じゃあ、どうすればよいか」です。
その回答の一つが、「規格で攻めろ」と「一からやり直せ」です。

Sony生命の場合は後者に当たります。
あれは、ブランドの力を利用したのではなく、従来の生命保険セールスの穴を破ったものです。
というのも、従来は「ニッセイのおばちゃん」のように、女性がセールスを担当。しかも、データなどはあるものの現実は「情に訴える」手法です。だから、細かい質問などには答えられませんし、そういう教育も受けていません。第一、顧客自体が「生命保険はそういうもの」という意識でした。
が、Sony生命は全員男性でほとんどが中途入社の中堅ビジネスマン。だから、情に訴えるより、理屈、データ、検証で訴えるセールス手法です。

従って、ターゲットも商店主よりビジネスマン、経営者といった具合です。
極端に言えば、Sony生命はまったく新しい名前であっても成功はしたはず、というのが私の見方です。

それぞれの方々へのご意見もお待ちしています。

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