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「こんなのだれが買うんだろう?」 健康ブームなのにカロリーたっぷり【メガマック】 身近な謎から「なぜ」が身につく、エンターテイメントとしてのマーケティング入門。 |
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★はじめに★ 私たちのまわりにはヒット商品がたくさんあります。最近だとChatGPTなどのAI、GoogleのスマートフォンPixel、映画『鬼滅の刃 無限城編』。そんなヒット商品ですが、私たち生活者側から見ると大きく2つのタイプに分けられます。 1つめは「そりゃ、そうだろうな」と納得するもの。その多くは、商品の魅力が外からでもはっきりわかります。たとえば、ChatGPTの人間らしい賢さが今までとは段違いなのは、使用例を見るだけですぐにわかります。 2つめ。 「こんなのだれが買うんだろう?」 そう思いながら、しばらくしてふと気がつくと、周囲の友人たちがみんな持っていた。「なんでこんなのが人気なの?」と不思議に思うものです。 そんな「こんなのだれが買うんだろう」商品の代表的な例として、1986年7月に発売されたフジカラー「写ルンです」があります。それまで、いや今でも、写真といえば鮮明に写ることが大切とされます。それなのに、ちゃんとしたカメラではなく、ただ単にフィルムにレンズをつけただけの商品です。当時の富士フイルム社内でも、発売に否定的な意見が多かったことで有名です。「きれいに写らないカメラ」なのに、300万本も売り上げて大ヒットしました。 「写ルンです」のような「こんなのだれが買うんだろう」商品の例は決して偶然の産物ではありません。企業側が、綿密な計算の下に「一見ありえないと思われる」ヒット商品に仕立て上げたヒット商品もあります(とはいえ、現実的には「企業が知らないうちに、ヒット商品の定石に乗っていた」ことが多々あるのも事実ですが)。言葉を選ばずにいえば 「私たち生活者が、企業のワナに引っかかったとしたら?」 「やられた! あはは!」と感心する? 本書は、この問いにワクワクする人たちのための本です。 「『売れなそう』でも、なぜ売れた?」 そんな事例と、背景にあるマーケティング理論を紹介します。 売れた背景に、開発者たちの知恵や情熱が深く関わっていることが多いのは事実です。でも、それはプロジェクトXにお任せします。 じつは、ヒット商品にはマーケティング理論が関わっていることが多いのです。本書では、売れた事例と、その背景にあるマーケティング理論の紹介をワンセットにしてお伝えします。 本書は、マーケティング初心者用の本でもあります。分厚いマーケティングの教科書やいきなり理論の解説から入るような本ではなく、身近な事例を挙げて親近感を持っていただいたうえで、その背景の理論を解説します。 ただマーケティングを勉強するのではありません。「ヒット商品の裏側の仕掛けを楽しむ」エンターテイメントとしてのマーケティング本として書き上げました。 私は30年以上、マーケティング・コンサルタントとして、さまざまな企業のマーケティングを支援してきました。私のスタンスは 「マーケティングは勉強するものではなく、楽しむもの」 です。商品開発や事業開発のプロジェクトでも、クライアントから「失礼ながら、とても面白かったです」とよく言われます。失礼でもなんでもありません。それはむしろ、私にとっては最大級の褒め言葉なのです。 そのためか、クライアントの中には、マーケティングとは無縁の研究部門や技術部門からの依頼も多くあります。 加えて、NHKの小学生向けのマーケティング読本の執筆を手がけたこともあります。そして、以前は約5万人の読者に恵まれた初心者向けのマーケティング・エッセイのメルマガを発行していたことがあります。読者のうち最年少は中学2年生で、専業主婦も多くいらっしゃいました。そんな中で、初心者の方たちがどんなところに興味を持つのか、どんなところでつまずくのかを身をもって経験してきました。 そんな経験を、本書には存分に発揮して詰め込んだつもりです。 「はじめに」の最後に、本書をオススメする人、しない人を列記します。 【オススメする人】 【オススメしない人】 |
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