1ケ月に2万も3万円も若者から支出を奪った商品、携帯電話
若者向けの商品が売れない、といわれています。CD 業界などは、「ゲームと携帯に市場を奪われた」と叫んでいるし、ゲーム業界は業界で、ゲームが売れなくなった、と悩んでいます。
でも、当の携帯電話はほくほく顔(正確には DoCoMo だけなのですが)。確かに、今まで1ケ月に2万も3万円も若者からコンスタントに支出を奪い取った商品は記憶にありません。
1ケ月に2万も3万円もの金額といえば思い浮かべるのは、クルマのローンですが、若者と言っても一部の層だけです。携帯のように
30% 近くもの若者、しかも男性女性入り乱れてのこの高額な支払いを実現させてはいません。
3兆円にもなるたばこ市場ですら、1ケ月の平均支出は8,000円くらいです。
若い人たちから1つの商品でコンスタントに1ケ月万単位の支出を奪うのは、至難の技なんです。
それをいとも簡単(?)に、携帯はやってしまいました。マーケティング史上、もっと騒がれても良い事象のハズです。でも残念ながら、日本のマーケティング業界は、お上や元お上の商品は研究から対象外という姿勢だから、騒ぐのはメディアだけ。
いずれにしても携帯がすごい。そして、普通の商品が売れないのです。
結局、ヒトとのおしゃべりよりおもしろい商品を出してない他の企業のせいではないでしょうか。
えっ?若いから友だちとの会話の方がおもしろいって?
いえいえ。
友人との会話を楽しんでいるわけではありません。実際、彼らの会話をを聞いていると、「何かおもしろいことな〜い?」って、しょっちゅう言ってます。しかも、自分の存在の確認のためだけに友だちと浅いつきあいしかしてない層です。
だから、消去法なのです。つまり、「ダベリの方がマシ」っていう。
携帯の競合はPHSじゃない
えっ?携帯の競合はPHS?
うーん。企業は、自社の商品と似たものや同じ分野じゃないと競争関係にない、と思い込んでるのですが。
しかし、彼らから見れば、ダベリもカラオケも映画も並列になってしまうのです。共通点は「面白いこと」。この異業種間の競合状況の話は別な機会にすることにしましょう。
えっ?いつの時代も若者はダベリが好き?
いやいや。これもまた事実と言うわけではありません。
ちょうど、私が若かりし頃、「インベーダ・ゲーム」が流行りました。あの頃、メディアになんて言われていたか。
「恋人と一緒に喫茶店にいても、会話のかわりにインベーダ・ゲームを遊ぶ、不気味な連中」・・・なんです。
そう。あの頃のインベーダ・ゲームに匹敵する程、夢中になれる商品やサービスがない、ということなのです。
当時、100円玉が市場からなくったと、大蔵省造幣局があわてて、調査したら、ゲームマシンに入ったままの100円玉が想像を超えるくらい大量だった、という本当の話しがありました。ちなみに、100円玉の総流通量の20%くらいが、マシンに滞留してたそうですから、足りなくなるのは当然です。
インベーダ・ゲームでたばこが売れなくなった時代
もう一例。
当時、たばこの販売数量が急に下がったことがありました。原因を調べてみると、市場の10%も占めるパチンコ景品としてのたばこ販売量が減少していたのです。それから更に追及してみると、こんな形態でした。
「若者がパチンコからインベーダ・ゲームに移った」
→「インベーダ・ゲームは両手を使う」
→「たばこが吸えない」
→「パチンコは片手でたばこが吸える」
→「結局あおりをくらって、たばこの消費量が減った」
「風が吹けば、桶屋が儲かる」式のウソのような本当の話です。
ダベリに負けるなんて悔しいではないですか。
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