読者の声 : 2000.6.8号 (5/9)

励ましや、おしかりの言葉、ありがとうございます。

他の読者の方々の中にも、同じご意見を持った方がいらっしゃるかも知れません。自分の考えをまとめるための参考になる場合もあります。だから、「読者の声」は大事にしたいと考えています。
原則として、原文を掲載しています。新しい声から順番にご紹介しています。

それぞれの方々へのご意見もお待ちしています。
こちらのフォームで投稿するか、voice2@systrat.co.jp へお送り下さい。

この色は皆さんの声 (お返事付) この色は皆さんへのご意見です
この色は皆さんの声 (お返事なし)

棚からぼたもちのおいしい商売【写真フィルム】 99.12.1 掲載

 <pepelemocoさん> 【あれ?】
        「どちらともいえない」99.12.02

いつも興味深く読ませて頂いております。
全く悪意はございませんが、今回のは読後「あれ?」と思うほどこれまでの記事と異なる印象を持ちました。 

>そこで、今回は写真フィルム業界がいかに戦略を立てたかではなく、生活者が
>写真フィルムににじり寄ったのはなぜかについてお話しします。

いつも記事では対象となる購買層の分析をしておられますが、今回は特にそれが記事の本題を食ってしまっている様に思いました。でも女子高生の表現の非言語化とそれに伴うビジュアル的表現への接近という分析には賛成です。

>富士フィルムの対応や戦略を見ている限り、かなり疑問です。いや、社内で気
>がついている人はいるのでしょう。でも、それが企業活動として表面に出てこ
>ない限りは気がついていないのと同じです。

以前のセガサターンの記事で「彼らは自分達の事を『技術力』の会社と思っている」というお話があったと記憶していますが、多分これと同じ原因なのではと思います。富士フィルムも、素人目に見てこれまで良質の製品を作る写真工学上の(?)技術で成長してきたというイメージがありますし、同様のイメージが彼らの社内での不文律になってるのかもしれませんね。

>彼女達の定番には「ポッキー」のような永遠のブランドもちゃんとあるからで
>す。キティちゃんだって、なんだかんだいいながら、かなり息の長いキャラク>ターです。

同感です。時間に対する感覚が短いということは、十年以上前に流行ったものや前の世代で流行ったものに対する「古くさい」という感覚がなく、単に「知らない」という状態だと思います。リメイクものの商品が意外と彼らの世代で意外とヒットするのはそのせいでしょうし、企業の方も一旦自分達の「古い」と思う感覚を疑うべしということでしょうか。 


【お返事】

> いつも記事では対象となる購買層の分析をしておられますが、今回は特にそれ
> が記事の本題を食ってしまっている様に思いました。

ばれましたか (笑)
実は裏話をすると、最初、この記事は「生活者分析」というテーマで、写真産業とはまったく関連のないものとして脱稿しました。でも、それでは身近に感じる要素がないので、後からくっつけたのです。従って、そうお感じになるのは正解です。

> 富士フィルムも、素人目に見てこれまで良質の製品を作る写真工
> 学上の(?)技術で成長してきたというイメージがありますし、同様のイメー
> ジが彼らの社内での不文律になってるのかもしれませんね。

外からは伺い知れないところも多いのですが、その可能性はあります。
ただ、その傍証となる事実がないので、単なる推測にすぎないのが残念です。

> 企業の方も一旦自分達の「古い」
> と思う感覚を疑うべしということでしょうか。

企業というのは良くも悪しくも中年男性の集まりですから、特に女子高生のような若い感覚とは一世代も二世代もずれてしまいます。「ナウイ」ということばもそうですが、「古いものは良くないことだ」という価値観は、かなり遅れて現在の中年男性に広まってきた訳です。その若者が「意外に古いものもいいな」と思い始めたのに、彼らの頭はまだそこまで行っていない。

これが真相だと思います。
誤解をさけるために補足すると、これらは一般メーカーをはじめとする主要企業の話です。
キャラクターグッズやファッションなど、常に若い人たちを対象にビジネスをしているところは、それなりに追いついています。もちろん、中年男性が商品開発などに下手な意見を出さず、感性的なところは女性スタッフや若いスタッフに任せているからです。

 <石井さん> 【それができなければダメ?】
        「ややおもしろい」99.12.02

女子高生の時間感覚の分析、なかなか面白かったです。ただ、写真をたくさん持ち歩いている、という現象や、その理由を求める観察眼や考察力は、かなり高度かつ独自のものと感じました。それができなければダメ、と断じる(そこまで要求してませんかね)のは、ちょっと酷で、説得力に欠ける気がしないでもないです。

だから「やや」にしました。昨日たまたま(またこのパターンですが、本当です)某大企業の人に女性がいる飲み屋につれていってもらいましたが(連れあいにはナイショです)、写真は見せてくれませんでした。ザンネン。

ただ、皆ポケボーでメールに抵抗がないこと、iMacが好きなことが、実体験としてわかりました。パソコンで話がはずむというのは意外。昼間OLの人で、仕事でパソコンを使ってるからでしょうが、やっぱりポケボー使いにくいと思ってるんですね(笑)。


【お返事】

> 独自のものと感じました。それができなければダメ、と断じる(そこまで要求
> してませんかね)のは、ちょっと酷で、説得力に欠ける気がしないでもないで
>
す。

あれ? ごめんなさい。そんなつもりはなかったのですが。
書き方が悪かったのかしら。
これが、「プロ」と自称している人たちなら「このくらい分かれよ!」という気持ちはありますが、初心者のみなさんにそんな要求をするつもりはありませんでした。ちなみに、これは私の記事のすべてにわたって貫いている姿勢です。

> 写真は見せてくれませんでした。ザンネン。

あはは。初回で写真を見せてくれるようになったら、石井さんも立派な遊び人ですって (笑)
だから、見せてくれない、で丁度いいのではないでしょうか。

> ただ、皆ポケボーでメールに抵抗がないこと、iMacが
> 好きなことが、実体験としてわかりました。

これは正解です。どんな場所でも情報収集をする貪欲さは大切です。
後はその情報をフィルタにかけて、バイアス(偏り)を修正して自分のものにすれば、完璧です。

 <たけおさん> 【懐かしいー(笑)】
        「」99.12.02

待ってましたー。楽しみにしていた森さんのメールです。
今回の記事風でいけば、それこそ「懐かしいー」です(冗談)。
感想です。思いついたまま書いてみます。

セーラー恐怖症の森さんですが、私の方はガングロが苦手です。
我慢は出来ますが、どうも・・・。

確かに彼女らの時間感覚は、「おれらと違うなっ?」と普段から疑問に思ってました。18歳になる高校生(義理の妹)がいまして、会話してると「懐かしい」「若い頃はよかった」とのフレーズを耳にしてました。

私は「なんだろう」と感じつつ、答えが出せない状態でした。
今回のメールは、ビビーッと「ビンゴ」。答えがはっきりとしました。

言語表現能力の乏しさの延長線に、答えがあるかと感じてましたけど森さんの話ですと、確かに辻褄があいますね。
コギャルが出演するテレビ番組での発言に注意してると明らかです。
どこの局であったか、記憶が定かでありません。

司会「どうして黒くするの」

高校生「かわいいから、だって黒い方がいいじゃん」

司会「肌を焼きすぎると、将来体に良くないよ」
    
高校生「そのころには特効薬が出来てるぅぅーー」

なんか凄いやり取りだったと鮮烈に残ってます。
10代って突っ走ってる世代ですけど、何か違うな。
怖いですよ。

上の会話じゃ、自分の体を他人事のように見てる。
驚きました。開き直ってるのか、投げやりなのか・・・。
あと「いまが楽しければいいじゃん」も良く聞くセリフです。
そんな発言する彼女らに刹那な印象を持ってましたが、不安の表れでも有るんでしょうね、きっと。

と言うことで「目から鱗」とが、感想でした。
大変面白く読ませてもらいました。
ありがとうございます。

それでは失礼します。  (^_^)ノ


【お返事】

> セーラー恐怖症の森さんですが、私の方はガングロが苦手です。

結構そういう方は多いですね。
ガングロ自体、従来の「いい女」「ぶりっ子(古い (笑))」に対するアンチテーゼからスタートした側面がありますから、当然といえば当然の結果ですが。

> 18歳になる高校生(義理の妹)がいまして、会話してると
> 「懐かしい」「若い頃はよかった」とのフレーズを耳にしてました。

おお、実例を身近に感じているとやはり、記事への興味も異なりますよね。

> 10代って突っ走ってる世代ですけど、何か違うな。

うーん。でも、あの突っ走り方は形こそ違え、45才の私でも若いときは似たようなモノだったですよ。
私の時代は「三無主義」といって、無関心、無感動、無気力などと言われていましたが、実際は裏で元気だったものです。
私の場合はケンカでしたね (笑) ただ、今の連中のように集団リンチや角棒なんかは使わず、ちゃんとルールを守っていましたが。

細かくは書きませんが、「若者エネルギー一定の法則」というのを私は唱えています。
このエネルギーが外に向かえば学生運動や暴走族になり、内側に向かうとヲタクになるという具合です。

むしろ、健康とか将来のことを10代から気にする方が気持ち悪いです (笑)
その観点から言えば、現在の20代前半の健康意識の異様な高さの方が心配です。

> 上の会話じゃ、自分の体を他人事のように見てる。

これは、「自分の体をいじめる」といった方が正解です。
ようするに、エネルギーが有り余っているので、その吐き出し場所の一部が自分に向いている。
これは、どの時代でも若者が経験していることです。

> あと「いまが楽しければいいじゃん」も良く聞くセリフです。
> そんな発言する彼女らに刹那な印象を持ってましたが、
> 不安の表れでも有るんでしょうね、きっと。

これは、比較的新しい現象です。
まさに将来に対して、希望がもてないためのせりふです。
今回の記事と深く関わっている心理とセリフです。

 <市岡さん> 【着眼点と緻密な分析】
        「ややおもしろい」99.12.02

着眼点と緻密な分析にいつも驚いています。
まずは疑問を持つことからはじまるのかな、と感じており、私もそういう感覚を身につけたいと思っています。

今回の記事では、女子高生はスピード感が早いゆえに、「楽しい現在を写真に収めておきたい」というsize=2>意識や、それを忘れたくないという意識もあるのではないかと思いました。

ちなみに、私は27歳(男)ですが、3ヶ月前の事は「懐かしい」または「よく覚えてない」という状態です。まわりの同年代とは時間感覚がかなり異なるようです。例外なのでしょう・・・。(^^;


【お返事】

> 着眼点と緻密な分析にいつも驚いています。

ありがとうございます。
これで、メシを食っているので、そう言っていただいてうれしいです。

> まずは疑問を持つことからはじまるのかな、と感じており、
> 私もそういう感覚を身につけたいと思っています。

いつもいつも疑っていては疲れますが (笑)、問題意識を常に持っていると、普段なら見過ごしてしまいがちなことも、頭に引っかかってきます。これの、繰り返しと蓄積がものを言うのだと思います。もちろん、仕事として毎日のことだからこそできる側面もありますが。

> 今回の記事では、女子高生はスピード感が早いゆえに、「楽しい現在を
> 写真に収めておきたい」という意識や、それを忘れたくないという意識も
> あるのではないかと思いました。

まさにそのとおりです。
元々、女性には「今というものを残したい」願望が強い傾向にあります。それとは無縁ではないでしょう。

> ちなみに、私は27歳(男)ですが、3ヶ月前の事は「懐かしい」または
> 「よく覚えてない」という状態です。まわりの同年代とは時間感覚が
> かなり異なるようです。例外なのでしょう・・・。(^^;

若い方だと思います(^^;
自分でご指摘のとおり、周囲の方とも違っているようですし。
もちろん、良い悪いの問題ではありません。

それぞれの方々へのご意見もお待ちしています。

お名前      
電子メールアドレス
誰に対してのご意見かを明記して下さい

ご意見・コメント

main menu menu