readers' voice

励ましや、おしかりの言葉、ありがとうございます。

他の読者の方々の中にも、同じご意見を持った方がいらっしゃるかも知れません。自分の考えをまとめるための参考になる場合もあります。だから、「読者の声」は大事にしたいと考えています。
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この色は皆さんの声 (お返事なし)

カジュアル・フード文化と女性【牛丼と定食とちょっと菓子】
  98.12.15 掲載【その1】

 <小枝さん> 【後編発表が未定のドラマのような欲求不満が残る】
        「どちらともいえない」98.12.16

熟成中のお話ということで、もちろんその過程を垣間みるところに娯楽性?があるんですね。残りはセルフサービスで楽しみたいところですけれど、こちらイナカではあまりなじみのない現象で、0.1%の短い影は届きません。後編発表が未定のドラマのような欲求不満が残るのは私だけ?

長くなるのもナンですので(何でしょう?)、1つだけ教えて下さい。
大戸屋は、やはり私の住むところに無いのですが、そこで女性客の「出ようか」という時間が、不満を生むことなく短くなっているのはどうしてなんでしょう?女性に対しても食事だけ、あるいは食べている間の時間だけが商品になっていて、それが成立しているということなのですか?ご同伴の女性は、他店でコーヒーではなく食事をするときもネバネバなのですよね?

それにしても、スタッフ全員が女性なのは?自然と・・・ですか?

*どうでもいいことですけど、記事のセクションごとにある■と□の塊は、ローマ数字だったんですね。今さら気づきました・・・。けっこうオシャレですね。

*さらにどうでもいいことですが、食後の余韻を楽しむ女性と食即会計の男性って、性行動に似てるな・・・と思いました。大戸屋の料理には、女性のオス化を促すあぶない物質が混じっているとかはないですよね。


【お返事】

> 短い影は届きません。後編発表が未定のドラマのような欲求不満が
> 残るのは私だけ?

今回は、確かに、読者の反応が良くないのです。
例えば、評価の良し悪しは別にしても、ファミレスの時などは記事配信後、1-2日で数10通ものコメントやアンケートがドッと返ってくるのですが、今回はパラパラです。しかも、小枝さんのように「どちらともいえない」や「ややおもしろい」のような低い評価です (笑)

思考過程の生の状態をお見せすることで、途中の組立を参考にしていただこうと思ったのですが、2つミスを犯したようです。
1つは、テーマが東京ローカルすぎたこと。もうひとつは、完成品でないと読み物としてつまらないこと、です。
既に完成しているものの過程を上げる方が、勉強していただくためのテーマを実現するには適当だったようです。今回は本当に「半生のまま」でしたもの。大変勉強になりました。今後はそういったミスはしないようにします。

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> どうしてなんでしょう?女性に対しても食事だけ、あるいは食べている
> 間の時間だけが商品になっていて、それが成立しているということなの

「半生のまま」記事にしてしまったので、理由をきちんと把握していないのですが (笑)、恐らく、小枝さんのご指摘のとおりでしょう。つまり、「大戸屋」は「食べものを食べるところである。ピリオド」なんです。

レストランは「食事をするところ (= 談笑を含む)。ピリオド」であり、ファミレスは「談笑をするところ (=食事もあり得る)。ピリオド」なのです。ここで発見だったのは、後者2つのピリオドのケースはいつものとおりだったのですが、大戸屋の「ピリオド」は極めて従来の男性の行動であり、女性が取る動きでなかったという事です。「談笑のない食事」が独立して女性の中で存在してしまった、ということなのです。

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>それにしても、スタッフ全員が女性なのは? 自然と・・・ですか?

あっ、いきなり、別の質問ですか? (笑)
最初は男性もいたのですが、止めてしまい、新規採用は男女を意識せずにしていたら、バイトも契約社員も全部女性になっていた、というのが真相です。で、こうなると、変に男性を入れるとかえってその人がつぶれてしまうので、男性の採用を見送っているうちに現在の状態になった、という訳です。誤解がないようにつけ加えますと、逆セクハラがあるとか、いじめがある、というわけではありません。女性の中に男性がポツンといると、妙に自分を意識しすぎて、自己崩壊してしまうのです。

特に、現代でも「女性の上司なんて」という方が多いので、先輩が全部女性だと息が抜けなくなってしまうのでしょう。私は私で性差にはまったく無関心ですから、「いい人」「できるヤツ」「ウチに向いている」と判断した相手がすべて女性だっただけですが。

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>*どうでもいいことですけど、記事のセクションごとにある■と□の塊は、
> ローマ数字だったんですね。今さら気づきました・・・。けっこう
> オシャレですね。

ありがとうございます。
何も注釈をつけなかったので、気がつく方がいらっしゃるかな、と思ったのですが。ご指摘を頂いたのは小枝さんが初めてです。
セクションごとの区切りが分かればいいや、という大ざっぱな感覚でいたので、あえて、何も言わずにいました。
「見て見て」というより、カッコイイし (笑)。一方では「自分自身の舞台裏」なんて自己主張しているので、自己矛盾ですが。

>*さらにどうでもいいことですが、食後の余韻を楽しむ女性と食即会計の
> 男性って、性行動に似てるな・・・と思いました。大戸屋の料理には、
> 女性のオス化を促すあぶない物質が混じっているとかはないですよね。

あっ、それは関係があるかも知れません (いや、大戸屋にアブナイものがはいっている、というわけではなくて)。
動物学的にいうと、オスは常に周囲に気を配り、天敵から身を守るためにすぐに平常心を取り戻すようにできています。また、アニマルスタイルも目の位置が高くなるので、草原などでも遠くからの危険を察知できるようになっているのです。背骨があまり曲がらないサイやキリン等の交尾を見ていると、オスの目の位置がかなり高くなっているのが良くわかります。

性行動と食行動は極めて近い位置に位置づけられることが多いですから、小枝さんの指摘はあながち的外れとは言えないかも知れません。今度の正月にちょっと調べてみると面白いかもしれません。

 <桑原さん> 【マーケターの日常がわかりました】
        「ややおもしろい」98.12.15

マーケターが日常をどんな風に過ごしているのかが分かり、参考になりました。


【お返事】

あっ、いえ、私の場合はかなり特殊だと思います。
牛丼屋に入り浸ったり、大戸屋に一人40代で飯を食ったり、スープ屋というスープしか置いていないレストランで平均年齢19才くらいの女性ばかりの客の中で、堂々を注文をしたり・・・
とてもではありませんが、コンサルタント、しかも会社の社長というイメージではありません。
これが、マーケターの一般像だと思われると、仲間から叱られそうです (笑)

以前在籍していたマーケティング会社でも、みんなかっこいいスーツを決めて一生懸命なのに、私一人、シングルのスーツで、握り飯をほおばりながらマックの前にいるという格好だったので、とうとう「森さんにアルマーニを着せる会」等というものを作られてしまったのです (笑)。

要するに、「森はコンサルタントの恥さらしだ」というわけです。
おかげで、ダブルのスーツを何着も買わされ、ボーナス1回分が丸々飛んでしまったことがあります。

 <hagiharaさん> 【視点を変えること、やってみると難しい】
           「ややおもしろい」98.12.15

コンピュータ会社に勤めているサラリーマンです。
今回の視点を変えることが差別化を生む、ということは解っているのですが、中々これが難しい。
ご存知の通り、我業界は、毎日の技術革新と、多数の競合の中で、商売をしていかなければなりません。(これがそもそも固定概念かな・・)

このメールマガジンをきっかけにちょっと視点を変えて、我が社の差別化をどのようにしていくか考えてみます。
機会が有れば、何でも良いので連絡を頂けたら、うれしいです。


【お返事】

初めてのお便りですね。ありがとうございます。

>ご存知の通り、我業界は、毎日の技術革新と、多数の競合の中で、商売をしてい
>かなければなりません。(これがそもそも固定概念かな・・)

ご指摘のとおり、固定観念のタネはいろんな所に転がっています。
いえ、本当は、社会を維持するために固定観念は必要なのです。言葉を換えれば「常識」ですから。
日本の社会、みんながみんな私のように固定観念から外れた考え方をしていたら、国家は崩壊してしまいます (笑)。逆説的ですが、企業自体も存続していきません。

それだけに、世の中、固定概念を維持するための環境がゴロゴロ転がっているのです。ですから、「固定観念を簡単に外すことなんか、無理なんだ」というところからスタートすると、気が楽になり、肩の力が抜けていくと思います。

さて、その「難しい」視点の変え方ですが、ここではまとめて詳しくは言えませんが、PI の記事での「訓練」が大きな要素の一つです。3分間に20個の自分を書いてみる。1回でできなければ、2回でも3回でもやってみる。確かに、学習効果で20個上げるのが簡単になります。ずるい、という人もいますが (笑)、これはテストではありません。1回きりの勝負ではなく、訓練ですから、何回でもやってみることが大事なのです。

自分のリストが終わったら、友人でも恋人でもいいので、他の人の20個を上げてみる。
この方法だと、視点を無理に変えようとするわけではないので、訓練としてはシンプルでやりやすいのです。

読者の声でご紹介しますが、ある方は、「牛丼」の記事で、こんな訓練をされていました。
大戸屋のくだりで、22才の女性が「いつも、私もそうですよ・・」という文章で読むのを止めます。そして半日冷却期間を置いて、なぜ彼女たちがすぐに席を立つのかを自分で考えてみます。次に、会社の女性社員2人にヒアリング。その過程で得た結論をもって、記事を読んでみる。
この方の場合は、記事と大幅に違った結論でしたので、

>…で、記事の続きを読んだ私は大笑いです。 やはり引き出しの数が違いますね。

となったそうです。
この方の場合、たまたま結論が違ったのですが、それでいいんです。素晴らしい訓練だと思います。しかも、その結果を筆者に報告すると、コメントも返ってくる。それで、また、自分の参考にする。

人それぞれ、自分にあった勉強法がありますので、hagiharaさんにこの方法が合うかどうかはわかりません。やり方は色々あると思います。
でも基本は「急がば回れ」でいいのではないでしょうか。
直接「コンピュータからの視点の切り替え」でなくてもいいのでは?
ちなみに、上に上げた方も、食品とはまったく関係のないハードウェア工業製品の企業にお勤めの方です。

>このメールマガジンをきっかけにちょっと視点を変えて、我が社の差別化をどの
>ようにしていくか考えてみます。

頑張って下さい。
感想を送っていただいても読者の声を読むことでも、どんどんこの場を利用して下さい。

 <火だるまプさん> 【自分を試してみました】
            「ややおもしろい」98.12.15

こんにちはいつも楽しく学ばせて頂いてます。
今回の記事ではちょっと自分を試してみました。

大戸屋さんでの「食事がすんだらさっさと店を出てしまう女性客から何を読み取るか」について、森さんの記事の「…?いつもこうですよ。私もそうします」という返事。」の所で読むのを止め、半日寝かせて「長時間安価滞在」ニーズがなくなっている理由を考えました。 特別、滞在時間を限定する立地特有の理由は見当たりませんし、店員のサービスも干渉されていると感じるほどのものではないに違いないです。

すると、お客さん自身が何を感じてそういう行動に出るか、なのですが、会社の若い女の子2名にヒアリングしてみました。 それを踏まえた結論は「待っている人に悪いから、という理由でそそくさと帰ってしまう」です。 風化したと思われていた大和撫子の奥床しさは生きていた!すばらしい! …で、記事の続きを読んだ私は大笑いです。

やはり引き出しの数が違いますね。 食文化の変化についてはちょっとヒアリング始めてみました。 しかし、これをやるとまた「変人」の噂が出てしまうーー気にしませんが。

ところで、「ドラえもんの最終回」(とある大学生作)の件はどのようにお考えですか? ひっかかってはいるのですが、他の何ともひも付かなくて寝たきりになっているのです。


【お返事】

>こんにちはいつも楽しく学ばせて頂いてます。 今回の記事ではちょっ
>と自分を試してみました。

本当に素晴らしいです。
こんな訓練の方法があるのか、と私がハタと膝を叩いてしまいました。
実は先程、早速、他の読者の方に火だるまプさんの方法をご紹介したばかりなのです。

>そういう行動に出るか、なのですが、会社の若い女の子2名にヒアリングしてみま

これも素晴らしいです。ヒアリングはそれなりにテクニックがあるので、言葉の裏をつついたり、引き出したりするのはそれなりに技術がいることですが、何にしてもやってみないことには始まりません。
どんどん、やってください。

皮膚感覚のススメの記事でもご紹介しましたが、私もブレーンの女性を何人も抱えていました。ブレーンといっても、普通の OL さんや学生さんですから、ヒアリングをしていろんな話を聞き出すのです。食事をおごったりして、ポケットマネーは使いますが、投資に充分見合う情報が得られるのがポイントでした。

もちろん当時はグループインタビューのテクニックなど赤ん坊のようなものでしたが、質問の仕方などを工夫する度に同じテーマでも新たな情報が得られるので、おもしろがってやっていた側面もありました。

>た!すばらしい! …で、記事の続きを読んだ私は大笑いです。 やはり引き出し
>の数が違いますね。

すみません。私もモニタの前で大受けでした (笑)
火だるまプさんのお顔は知りませんが、ご様子が目に浮かぶようです (笑)

>た。 しかし、これをやるとまた「変人」の噂が出てしまうぁwiーー気にしません

そうそう。気にする必要はないです。
突っ走っちゃって下さい。
無責任ですみません。
ウワサは PI で、うっちゃりをかければいいんですから (笑)

>ところで、「ドラえもんの最終回」(とある大学生作)の件はどのようにお考えで
>すか? ひっかかってはいるのですが、他の何ともひも付かなくて寝たきりになっ
>ているのです。

ごめんなさい。
ウワサは聞いているのですが、実際には見たことがありません。
URL がありましたら、教えていただけますか?

【中野注】「ドラえもんの最終回」は後日報告します。

 <ヤスさん> 【台湾の吉野屋事情】
        「ややおもしろい」98.12.15

今回の記事の中で、吉野屋のことがでていましたが、先週、台湾へ旅行に行っていたのですが台湾では、吉野屋は若い女性(女子高生なども)のたまり場らしいのです。実際、行ってみましたが、店内はマクドナルドのようになっていて、1階のカウンターで注文をして、牛丼を受取り2階で食べるというものでした。客層は若い人中心で、カップルや女性数人などが多かったと思います。日本の吉野屋では女性が少ないのが当たり前だったのに、台北では本当に普通のファーストフード店と同じようになっていましたね。

 これは、吉野屋が台湾へ進出するときに最初から、ねらっていた通りのことなのかどうかは、分かりませんが、台湾の屋台の文化を考えると、食について男性・女性の差があるようには思えないので、台湾文化を考えた上では、当然の形式だったのではないでしょうか。

 台湾の屋台文化は、すごいものがあります。若い女性も屋台で買ったものを、歩きながら食べるのは当然のようです。夜市での屋台は、お祭りの夜店が数多くでてるような感じです。それも毎日夜遅くまでです。

 こうなってくると、国が違えばマーケティングも違い、けっこう大変になってくるんでしょうかね。感想というようなものではないですが、体験談を少し・・・。


【お返事】

>台湾では、吉野屋は若い女性(女子高生なども)のたまり場らしいのです。実

台湾にもあるのですか。知りませんでした。
アメリカデンバー州には「Beef Bowl」という名前で進出していたのは知っていましたが。

>に、台北では本当に普通のファーストフード店と同じようになっていましたね。

おもしろいですね。
ベースとなる文化が違うから発展も違う。
日本の場合は、最初にサラリーマンの牛丼という位置づけにしてしまったので、女性が更に行きにくくなったわけですが、当初から女性を狙ってもドンブリもののイメージ等があったのでうまくいかなかったでしょうし。

> こうなってくると、国が違えばマーケティングも違い、けっこう大変になって
>くるんでしょうかね。

はい。多国籍企業が最も苦労するのが文化の違いです。
一般的にアメリカ出身とヨーロッパ出身ではやり方が違います。
アメリカ型は、マールボロのフィリップモリスが代表的ですが、アメリカのやり方をそのまま押しつける傾向があります。アメリカ文化はどこでも通用する、という自信の現れです。どこにいっても、マールボロはカウボーイですもの。ちなみに、香港では白馬にまたがったカウボーイでしたが。

ヨーロッパ型はもう少し緩いです。というのも、ヨーロッパはドイツ、イタリア、フランスと地続きなのに文化が違う。それを相手にして成功した企業が世界に出るわけですから、文化の差というものを知っています。

その上で、共通点というものも踏まえています。
例えば、ペディグリーチャムのマスターフーズ、日本リーバがその代表例です。
広告の作り方は国によって違いますが、見た人間つまり消費者の心の動きは同じになるように広告を作っているのです。これは、見事としか言いようがありません。

日本の企業は・・・現地おまかせ型のマーケティングが多いです。
ようするに、自分の国は特殊だ。だから、日本のやり方を押しつけてもダメだ、という発想です。これはこれで良さそうですし、事実利点もありますが、各国でバラバラのマーケティングをし、効率が極めて悪くなってしまう大きな欠点があります。

ある会社などは、同じ商品なのにブランド名まで異なってしまう (商標などの関係ではありません。念のため)。理屈は色々ついていますが、要するに各現地法人が自分の好きな名前をつけているだけです。

私のポリシーは、ヨーロッパ型に近いです。

"Trasfer" of Proven Success

ではなく、

"Transform" of Proven Success

すでに成功した事例をそのまま持ってくるのではなく、それをベースにしながらも文化にちょっと合わせる、という視点です。比率は7:3。人間7割は共通点を持っているものです。これは、男女についても業界についても同じです。だって、結局人間は皆喜怒哀楽がある動物なんですから。

それぞれの方々へのご意見もお待ちしています。

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