readers' voice

励ましや、おしかりの言葉、ありがとうございます。

他の読者の方々の中にも、同じご意見を持った方がいらっしゃるかも知れません。自分の考えをまとめるための参考になる場合もあります。だから、「読者の声」は大事にしたいと考えています。
原則として、原文を掲載しています。新しい声から順番にご紹介しています。

それぞれの方々へのご意見もお待ちしています。
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この色は皆さんの声 (お返事付) この色は皆さんへのご意見です
この色は皆さんの声 (お返事なし)

「みんな」って一体、誰なのさ 99.6.15 掲載【その5】

 <勝山さん> 【リサーチ屋にとって】

        「かなりおもしろい」99.6.23

いつも大変興味深く読ませていただいております。私は化粧品メーカーで専らマーケティングリサーチを担当しております。よくある、調査会社に丸なげし、後日上がってくるレポートを読むようなやり方を善しとはしておりません。常にあらかた企画設計し、主に実査部分をお願いした上で、上がってきたデータを自ら解析するという日常です。今回のお題はとても身近に感じられ、「うーん、あるある、そうそう」だったので、初めてメールを差し上げる事といたしました。

>   「分析なんて『30%もある』といえば、『そうか、そんなにある
>    のか』となるし、『30%しかない』といえば、『そんなに少な
>    いのか』という印象を与えることができる」
>
この部分、いつも注意いたしております。「も」と評価するか、「しか」と評価するか、それは極めて業務上の知見あるいは事前の仮説に依存するものであると思っています。それぞれがそれぞれに評価し、人によって見解が相違したなら、それが何に起因するのか、それを議論する事がリサーチにおいて大切な事だと思っています。

私のようなリサーチ屋にとって、「も」とか「しか」は第一の関心ではありません。むしろ30という数値がどのくらい安定して得られる(再現される)ものであるか、あるいは、ある条件を変えたら、30がどういう数値に変化をするかの方を、先に気にします。それらを比較検証などして、これは「30」なんだと言うわけです。

そこで、さて皆さん、この「30」をどう評価しますか?さあ議論しましょう、と運びたいのですが、どうやら皆さん「も」なのか「しか」なのかを決めて欲しいようなのです。私としては、「そりゃ皆さんのようなその道の専門家の方が詳しいでしょうから、皆さんの見解を聞かせてくださいよ」と粘るのですが、「そこまで評価してこそリサーチ担当者だろう」と切り返されることとなります。よって、「も」か「しか」なのかの判定まで手がける事となっております。ご指摘の通り最初に「も」と言うか「しか」と言うかで、相当強い印象を与えてしまいます。その印象が後々の判断に後をひく事になるので、この作業は慎重を極めます。

多少話しは逸れますが、「慎重」なのは先々の影響を考えて用心深くしているだけではありません。出来るだけ多面的に捉え、いろんな角度からの視点を提供できる事が、リサーチ専任者の在り方だと思っています。それだからこそデータを納品してもらい、自ら解析にあたっているのです。すぱっと真っ先に判断を語る事はむしろ避けています。

当然にしてどこまでいっても簡単に判断できないのが普通です。よって、立場を明確にした上で、何らかの見解を述べるようにしています。もちろんそれが絶対だと言う事ではなく、立場や見方が違えば別な評価が出来ると明言した上でです。しかし、ここまで言わせておきながら、実は皆の心の中には「も」とか「しか」とかの判断があったりするものです。とどのつまり、自分にとって有利な判断のみ聞かれる(不利な判断はなかったことにされる)というケースがよくあります。たまに迷う余地がない場合もあるのですが、そういう場合は「ねえねえ、別な判断もできるよねぇ・・・」と後になって復活折衝を?申し込まれる事もあります。(^^;

リサーチはマーケティングの基本だとか、客観的なデータによって判断する事が大切だと、皆が言う割にはその実大変お寒いのが実状です。データが必要だと言われれば、私は「30%」というようなものを提供します。「30%だ」「30%だ」というのは話題になりますが、ではそれがどうだ、という段になると皆口数が少なくなります。あたりの様子をうかがってからでないと、発言できないのでしょうか。それでいて、だれかが「も」とか「しか」とかのコメントを先にしていると俄然皆元気になるものです。曰く「データでは「も」という結果だったので、このまま進めます」もしくは「データでは「しか」ですが、可能性にかけることにします」と。

ときに鼻っから「も」とか「しか」を断じて譲らない人もいます。この場合、どういう結果であれ、どういう見解を持ち込んでも、議論は成立しません。意見が共通した時は「思った通りだ」、相違すれば「(リサーチの)やり方がおかしい」、もしくは「リサーチなんかで真実がわかるわけない」。リサーチの限界など、指摘されなくても百も承知です。だから慎重に分析し、いろんな見解をぶつけ合う機会を持とうとしているわけです。「じゃあ、リサーチなんか必要ないじゃないですか」と言えば「リサーチは基本だろ!」となります。結局リサーチやデータなんて、単なる枕詞じゃねーか、と思う瞬間です。

数字が一人歩きするとよく言われますが、もっと詳しく言えば、出処が定かではない数値、あるいは何らかの数値に対する根拠が定かでないコメントを、丸呑みしてしまう事とでもいえましょうか。たまたま得られた数字が、いつのまにやら所与のものになる、それで大騒ぎ。最たる例がダイオキシン野菜騒動ですね。


【お返事】

>人によって見解が相違した
>なら、それが何に起因するのか、それを議論する事がリサーチにおいて大切
>な事だと思っています。

同感です。
その知見をできるだけ平準化するために、ノーム(標準値)があり、クープマンの目標値があるのだと思っています。こういう尺度を使えば、業務で良くある「組織のエゴ」がかなり押さえられるからです。

>むしろ30という数値がどのくらい安定して得られる(再現される)も
>のであるか、

はい。これは大切なことですよね。
「設計、実査は細心に、分析は大胆に」はシストラットの調査10ケ条のひとつですが、この前提が狂ってしまうと、後工程の分析も何もあったものではありませんもの。

>「そこまで評価してこそリサーチ担当者だろう」と切り返されることと

これは、本当に古くて新しい議論ですね。
リサーチ担当は情報を整理して提示するのが業務範囲なのか、それに対して判断を加えて提案をするまでが責務なのか。
一般的には日本の調査会社は前者を立場としてとることが多いですね。
シストラットは逆に後者の立場でビジネスを展開しています。というより、コンサルタントなのだから当たり前ですが。

>とどのつまり、自分にとって
>有利な判断のみ聞かれる(不利な判断はなかったことにされる)という
>ケースがよくあります。

特に自社内のリサーチ部門だとそういった甘えが出ることがあります。
メーカー時代の経験でもそうですし、外部として関わる現在の仕事では逆に客観性を求められるのは、その自己反省がある場合が多いです。

>曰く「データでは「も」と
>いう結果だったので、このまま進めます」もしくは「データでは「しか」
>ですが、可能性にかけることにします」と。

現実社会ではちょっと問題な部分もありますが、本来はこの判断はものすごく大事なことですよね。
つまり、「リスクがあるけどやってみよう」なら、いつでもそのリスクを回避できるような準備を念入りにすることになります。一方で、「問題がないのでこのまま進める」という結論なら、リスク回避策は大雑把なものでよいわけです。

>結局リサーチやデータなんて、単なる枕詞じゃねーか、と思う瞬間です。

現実にそういう人がいるのは知っていますし、意外に多かったりもします。

一方で、私が在籍していた外資系企業では、売上に対するリサーチ費用は一般企業の3-4倍もあり、徹底的にリサーチするのですが、最後の最後で「Research, fuck it!!」(「調査? 知るか、そんなもん」=「最後はやってみないとわからない」)で済ませてしまうこともあります。

これは、その分リサーチに費用をかけ、その分析などのノウハウをきちんと持っている人だからこそ言える台詞です。表面だけなぞってしまうと単なる「言い訳」になってしまいます。

 <せいぞーさん> 【感想】

        「ややおもしろい」99.6.18

> 家庭に1台は必ずある電卓が、あまり使われることがないことからもそれは
> 実感できます。

はい。去年9月に買ったMacの計算機も10回以上使った記憶はありません。

> さすがにJR渋谷駅で私が目撃したように、酔って暴れている乗客の一人
> を4〜5人の駅員が寄ってたかって蹴り上げ、ぐったりした後でおもむろ
> に駅長室に連行するような、ヤクザまがいの暴力行為の経験はありません。
それ、本当ですか?
ひどい。
民営化しても悪い物は悪い。

> 「強化月間です。自動改札口しか使えません」

「規則ですから。」
一般的に考えておかしくても、「規則ですから。」
国営だった頃と何ら変わりませんね。

> 温厚な私(?)も、さすがに切れました。
> 私のイメージを損なわないように、途中経過は割愛しますが、次の場面は
> いきなり駅長室です(笑)

途中経過、気になります(笑)。
駅長室に呼ばれて時間を費やすような時間はあったのですか?
急いでいらっしゃたのはないですか?

> 駅長:「導入後2ケ月も経つのに、自動改札をなかなか使ってもらえない
>     ので、強化月間を設定すると本社から通達があったのです」

サービスによっては、機械よりも料金が高かろうとも・時間がかかろうとも、人相手の方を選ぶときがあります。
営業って、そういうものですよね。
ラーメンの替え玉の注文にしても、あとちょっとだけというときには、「1玉でなくて半分ね!」と注文しますし。
機械は所詮杓子定規な機械です。
ついでにいうと、自動改札は左利きの人間にとって不便です。
どうして、左側に切符を入れられるようにできないのか?
今は慣れましたが、最初の頃、「嫌がらせだ!」と感じました。

> 彼らは、乗客を人間として見ていないのです。「感情があり、自分の判断で
> 動く人間」だと思っていない。単なる「乗車する存在」です。

東京都等だと、乗降者数が半端じゃないでしょうから、機械にやらせたいというのは分かる気はします。
ただ、お客様あっての商売というサービス業の基本は忘れては行けませんよね。

> とって、100%同じ行動をする人間の集団は「異常」だと考えます。例えば、戦
> 時下の軍隊です。

今もあるかどうかは知りませんが、スパルタ式の教育現場も(笑)。

> そう、マーケティングでの幹事は「女性を口説くのに必死になって、幹事の言
> うことに気がつかないような奴は、放ったらかして、さっさと2次会に行く」
> のが正解なのです(笑)

そうなのは分かっていますが、責任感があるというのも考え物ですよね。

> しかし、自動改札機は、電車が到着したときに白線の内側で待たせるのと質が
> 違います。自動改札機はあくまでも、鉄道会社の都合です。乗客が従わなけれ
> ばならない理由はどこにもありません。

自動改札を使ったら、その分人件費が浮いているのだから切符代が安くなると言うのなら考えますけどね。

> 「ポスターなどで呼びかけているのに、75%しかやってくれない」と気に病ん
> でも仕方がないのです。いや、強化月間は人件費の無駄と利用客の反発心を産む
> だけです。

機械を使っても、「ご乗車ありがとうございました。」と駅員に言われるわけでもなく、こっちには何の見返りもないですよね。

>   「人を説得するときに有効な言葉は5つあるんだけど、そのひとつは
>   『みんな』です」

_〆(。。)メモメモ?

>   「そのうち、何人がそう言っているの?」
>   「えっと・・あっ、5人です」

本当に意地悪ですね(笑)。

> そして、テレビは7%くらいから。
> 最後に普及率が10%を越えると、マスメディアは話題にしなくなります。

東京12チャンネル(笑)の「クイズ赤恥青恥」も、本当に常識である質問は少ないですし。
知っておくべき・知っておいた方が頭よく見られそうという程度の物であって。

> 「日本の大学を3年間で卒業した、秀才のその後を探る」
> こんなタイトルならおもしろそうです。
> 回りにそのような人たちはいないし、聞いたこともないからです。

1人います。
飛び級で大学を3年で卒業後、大学院に行った先輩。

>というのも、私の推定では女子中高生のうち、2〜3%程
> 度しかセックスが絡む援助交際をやっていないからです。

実際、自分の周りでは1人間知りませんし。
それっぽい、今時っぽい格好をしている輩はたくさん増殖しましたが。

>   1位 万引き   75.4%
>   4位 ピンポン   1.9%
>      ダッシュ
>   5位 サボリ    1.3%

万引き75.4%というのはすごいですね。
でも、いまだにピンポンダッシュする人がいるのには笑えます。
サボリは街を見る限り、もっといそうですが、罪悪感がないって言うことでしょうか?
自分で学費を出して学校に行っているのなら、文句も言いませんが。

> もともと、金銭が絡む絡まないは別にして、ナンパなどの「遊び」でセック
> をすることに抵抗がない女性は、いつの時代も5%程度は存在します。

赤線とか(古)。

> あいそをつかし、彼女たちから離れていった結果、一時期5万円、10万円と
> いった相場が6,000円にまで下がった現在、

相場変動も、よく統計があった物ですね。
価格の信憑性は分かりませんが。

> 私個人は「セーラー服恐怖症」です。3メートル以内に近づきたくありません。
> 高校3年生の姪が制服のまま自宅に遊びに来ようものなら、こそこそとオフィス
> に出勤してしまいます(笑)

ブレザーならO.K.ですか(爆)?

> 事実、少なくともこの5年間のグラフを見る限り、95年以外

バブル崩壊のグラフは、そうだと思っていました。
バブルの頃を除くと、順調でしたから。

> 新聞の記事、特に数字はゆめゆめ盲信することなかれ。

はい。

>   「分析なんて『30%もある』といえば、『そうか、そんなにある
>    のか』となるし、『30%しかない』といえば、『そんなに少な
>    いのか』という印象を与えることができる」

それ、常々思っていました。

> この会話のどこが変なのか、もうお分かりですね。

自分の常識は他人には非常識というのは、たまに自分も感じます。

>数字は生きています。これだけは忘れてはいけません。

はい。
小学生の頃習った日本で一番面積の小さい県が大阪府というのは今は違っていて、関空等の影響で今は香川県になっているというのは、前出の「クイズ赤恥青恥」を見るまで知りませんでしたし。


【お返事】

>それ、本当ですか?
>ひどい。
>民営化しても悪い物は悪い。

実話です。
ホントに私が目撃したものです。
惨劇でした。

>途中経過、気になります(笑)。
>駅長室に呼ばれて時間を費やすような時間はあったのですか?
>急いでいらっしゃたのはないですか?

大きな荷物を抱えているときには、時間の余裕を持たせますので大丈夫でした。
が、途中経過は突っ込まないように (笑)

>サービスによっては、機械よりも料金が高かろうとも・時間がかかろうとも、
>人相手の方を選ぶときがあります。

たばこ屋さんなんかがその典型ですね。
人と接触するのがいやだったり、面倒だから自販機を使う人と、逆に店頭から買う人と。

>ついでにいうと、自動改札は左利きの人間にとって不便です。
>どうして、左側に切符を入れられるようにできないのか?
>今は慣れましたが、最初の頃、「嫌がらせだ!」と感じました。

あの規格は前近代的ですね。
統計は知りませんが、昔と違って左利きの人は増加しているはずですもの。

>ただ、お客様あっての商売というサービス業の基本は忘れては行けません
>よね。

そこがポイントです。
私の知っている大阪のたばこ屋さんは、夏に自販機の中が高温になるので、たばこが乾燥してしまう、と1日2回水の入ったコップを自販機の中に入れている人がいました。
彼女は、機械という自販機を通じて対面販売をしていると感激しました。

>自動改札を使ったら、その分人件費が浮いているのだから切符代が安くなる
>と言うのなら考えますけどね。

本当はそうなんです。
オレンジカードはおまけが付いていますが、イオカードはそのまま。
先にお金をきっちり取って、かつ機械で省力化しているのに、還元しないというのも納得いかないのは正直なところです。

>本当に意地悪ですね(笑)。

これで、読者が数人減ったそうです (笑)

>1人います。
>飛び級で大学を3年で卒業後、大学院に行った先輩。

す、すごい。

>万引き75.4%というのはすごいですね。

はい。一時期大流行しました。
完全なゲームです。

>サボリは街を見る限り、もっといそうですが、罪悪感がないって言うことで
>しょうか?

これは、完全にそうだと思います。

>赤線とか(古)。

あれは、また別ですね (笑)
ちなみに、江戸時代の遊郭では、岡場所で最盛期は約6,000人の遊女がいたそうです。当時の人口換算で約6%。参勤交代で異常に男性が多い人工都市ならではの現象です。

>相場変動も、よく統計があった物ですね。
>価格の信憑性は分かりませんが。

ごめんなさい。
これは、私の聞き取り調査ですので、統計的な意味はありません。

>ブレザーならO.K.ですか(爆)?

デザインによります (笑)
ただし、プリーツスカートは禁 (爆笑)

>小学生の頃習った日本で一番面積の小さい県が大阪府というのは今は違って
>いて、関空等の影響で今は香川県になっているというのは、前出の「クイズ
>赤恥青恥」を見るまで知りませんでしたし。

はい、そういう「生きている」という意味もあります。

それぞれの方々へのご意見もお待ちしています。

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