readers' voice

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他の読者の方々の中にも、同じご意見を持った方がいらっしゃるかも知れません。自分の考えをまとめるための参考になる場合もあります。だから、「読者の声」は大事にしたいと考えています。
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この色は皆さんの声 (お返事なし)

安いからモノが売れるのか【一般商品とキャバクラ・クラブ】
   99.7.1 掲載【その2】

 <直人さん> 【数値化して難しくする必要はない】

        「」99.8.18

いつも読ませていただいておりますが、感想を書くのはこれが初めてです。
本当にコンサルティングは楽しそうなお仕事で、また非常にハードそうですね。

さて、最近思うのですが、数値化する様々な現象は人間の本能と心理学的な態度の変容で次の現象や現在の現象がある程度分析できるのではないでしょうか。
本日見たナイトビジネスについても、その根拠は明白です。

1、牡は子孫を残したい。そして、誰でもボスざる的存在になりたい遺伝子的要因がプログラムされている。
2、よって、本人の意識に拘わらず、その類似体験を得られる環境へと引き付けられる。
これは虫達が明かりに吸い寄せられる原始的本能とどうレベルだと思います。
3、数値化して難しくする必要はなく、そのデータから自分の本能に問い掛けることが肝要かと思います。


【お返事】

>感想を書くのはこれが初めてです

「未来予報−近未来社会キーワード辞典」以来ですね。

>さて、最近思うのですが、数値化する様々な現象は人間の本能と心理学的な態度の変
>容で次の現象や現在の現象がある程度分析できるのではないでしょうか。

同感です。
マーケティングという社会学がメインの学問で、私が心理学を加えているのはそのためです。調査データは現在のことしかわかりません。それを予想するのは心理学を使う訳です。

>3、数値化して難しくする必要はなく、そのデータから自分の本能に問い掛けること
>が肝要かと思います。

直人さんのアプローチは、それはそれで正解です。
ただ、ひとつ、直人さんがお忘れになっていることがあります。
それは、マーケティングの世界では、自分に問いかけるだけでは、組織の中を説得することはできず、また、広告代理店などの他の協力企業に意図を説明することもできず、更に、流通業のバイヤーを説得することもできない、という点です。

世の中には様々な価値観を持っている人がひしめき合っています。
自分が自分に問いかけた本能的なことでも、本能が強い人と弱い人がいます。性欲が強い、弱いと言っても良いかも知れません。また、マーケティング関係者(仕事仲間)や生活者には女性もいます。当然、彼女たちの本能は男性のそれとは違います。

このメールマガジンはあくまでもマーケティングを主体としたものです。
エッセイでもなければ心理学(特に、デーを使用しない深層心理学)や哲学のメールマガジンでもありません。
そういう点で言えば、「数値化して難しく」しているのではなく、むしろ、「簡単に」しているのです。

 <secoさん> 【標準モデルの変化のときは要注意】

        「????」99.8.14

商品には常に相対的な価格が付きまとっていると思います。私の商談相手は、各企業の仕入れ担当者です。お互いプロ同士なので、なんとなく、それなりの価格(説明できません!)で契約となる場合が多いのですが、まれに少し(あまりにもかけ離れている場合は引いてしまいます)外れた価格のときがあります。多分、標準モデルの変化のときではないでしょうか。要注意です。

一時期、‘値頃感’という言葉が流行りました。Value for moneyですよね?



【お返事】

>まれに少し(あまりに
>もかけ離れている場合は引いてしまいます)外れた価格のときがあります。多
>分、標準モデルの変化のときではないでしょうか。要注意です。

ご明察です。
価格は相手(生活者、取引先)の価値の評価の結果ですから、ものが同じなのに価格が変わる、ということは、その評価基準が変わっている可能性が高いです。
つまり購買者心理の構造的な変化が「価格の違い」によって表れているわけです。
こういう時は、自社がニーズに合わせられず、競合に先を越されたり痛いところを突かれたりすることが実に多いのです。

もちろん、昨今の不況のように、どこもかしこも価格を見直す、というような流行現象的な的はまた別な判断が必要ですが。

>一時期、‘値頃感’という言葉が流行りました。Value for moneyですよね?

はい。
ただ、コンサルタントとして「値頃感」は適切な邦訳ではないと思っています。
本来の言葉の意味でいえば「値頃感」は「買いやすい価格=適切だと思う価格」ですが、一般的に「お得価格=ディスカウント」というニュアンスが強い単語になっています。

Value for money は価格訴求ではなく、価値訴求・品質訴求です。
英語の単語で「Value」が先に来ているのを見ても、このフレーズの主役は for 以下の money ではないことはおわかりかと思います。

日本語で「いいものを安く」というのと「安くていいものを」が違う意味を持つのと似ています。もちろん、もっと「いいもの」的なニュアンスがValue for moneyですが。

 <匿名さん> 【非常に説得力がありました】

        「かなりおもしろい」99.8.09

どのような無形のサービスでも、価格には根拠があり、その根拠を具体例で説明されているので非常に説得力がありました。

 <匿名さん> 【やや総論的に感じました】

        「ややおもしろい」99.7.27

レポートがやや総論的に感じました。もう少し各論に掘り下げて頂いてもよかったのではないでしょうか。しかし、大変興味深い内容でした。

 <匿名さん> 【個人事業を始めるのに参考になった】

        「ややおもしろい」99.7.23

自分はこれから個人事業を始めようと思うのですが、商品の価格に対しての価値というものを、よりしっかり意識していかなければ、と思いました。

 <匿名さん> 【安もん買いの銭うしないを教えてあげよう】

        「かなりおもしろい」99.7.15

クライアントからなんでも「安せー」と言う方がいらっしゃいます物の値段について今回の例をしめし、安もん買いの銭うしないを教えてあげようと思います

 <境さん> 【講演で講師が涼しい顔して冗談を言っているよう】

        「ややおもしろい」99.7.14

キャバクラの部分面白かったです。クラブやキャバクラの支払いで「高いなあ」と思っていても、付き合いで一緒に行った人達のほとんどは「こんなもんだ」と言う感じで確信を持ってサイフから紙幣を出しているのをみて、私も「こんなもんだ」と言う顔をしてお金を払い、後で「あの人たちの1万円札は自分にとっての千円札みたいな物だ」と納得する私にとって、とても笑えるパートでした。でも、値段の内訳の部分には「本当かなあ」と言う気もします。単純に仕入や人件費やらの経費に儲けを乗せただけじゃないかと。

前から思っていましたが、森さんの記事の中に結構笑えるパートがあって、その中で驚くような事実(最近では煙草、ペットなど)が書かれていても、講演で講師が涼しい顔して冗談を言っているようで、真に受けて良いのか思える事が時々あります。もちろん批判している訳ではありませんが。

今回は前半部分が丁寧に論理立てられていて、とてもわかり易く説明されていたので、私などにはメインの題材が息抜きの様な印象が残ってしまいました。ただしいつも通り汎用性が充分あるとは思いましたが・・
私がクラブ、キャバクラに持つ胡散臭いイメージが強すぎるのかなあ。(胡散臭い所だからこそ、馬鹿馬鹿しい事しゃべりまくって馬鹿みたいなお金の使い方をしても納得できるのだ)

だからと言って【ご注意】に従ってしまうともの足りません。じゃあ面白かったんじゃないと言われると面白かったのかな(笑)

全体の感想としてはプロダクトコーン理論の実践。ベネフィットを充分に意識した価格の付け方が大切であると言う教訓を得た感じがしました。やはり基本ですよね。如何でしょうか。


【お返事】

>私も「こんなもんだ」と言う顔をしてお金を払い、

私も昔、良く経験しました (笑)
この場合は、自分が享受する価値との差額は「友情の証」代金ですよね (笑)

>でも、値段の内訳の部分には「本当かなあ」と言う気もします。単純に仕入や人
>件費やらの経費に儲けを乗せただけじゃないかと。

キャバクラ側から見ればそのとおりです。
いや、下手をするときちんとした原価計算はせずに、従来の経験や相場から割り出しているだけに過ぎない店も多いです。

ただ、店がどのような決め方をしたにせよ、客の価値代金とのバランスが取れなければバブル後の銀座のように閑古鳥が鳴くだけですから、商売になっているということは、マッチングができているということです。

>師が涼しい顔して冗談を言っているようで、真に受けて良いのか思える事が時々
>あります。

全部、真に受けて下さい (笑)
もちろん、笑い飛ばしていただくだけでも OK ですが。
私の場合、冗談だけの場合は本当に「冗談だけ」ということがわかるようにしているつもりですので、ご安心を。

>今回は前半部分が丁寧に論理立てられていて、とてもわかり易く説明されていた
>ので、私などにはメインの題材が息抜きの様な印象が残ってしまいました。

ありゃ。実は後半がメインなんです (笑)
喜んで良いのか、悲しんだ方がよいのか・・ (笑)

>私がクラブ、キャバクラに持つ胡散臭いイメージが強すぎるのかなあ。

いや、それこそ「みんながみんな」胡散臭さを感じているんだと思いますよ。
クラブの経営者ですらそういいますもの (笑)

>だからと言って【ご注意】に従ってしまうともの足りません。

確かに、後半がないと教科書的で終わってしまいますもの。

>全体の感想としてはプロダクトコーン理論の実践。ベネフィットを充分に意識し
>た価格の付け方が大切であると言う教訓を得た感じがしました。やはり基本です
>よね。如何でしょうか。

はい。そのとおりです。
そして、今回大事な点は「類似商品」「代替商品」との比較(の積み上げ)で価格が決まる、ということです。
前半の「価格は相対的なものだ」という主旨を拡大して説明したのが後半なんです。

 <力人さん> 【お水業界は価格戦略のケースとして一番優れているんですね】

        「ややおもしろい」99.7.3

「なぜ私たちは価格が安い、高いと感じるのだろう」という内容でしたが、キャバクラを対象に価値切り分けの部分を興味深く読みました。

Value for moneyのうちの上の方の、「なんでそこまで払えるの?」という感覚のほうですが、たしかにサービスの要因それぞれに価格評価していって分析すると明確ですね。なるほど、と自分にとってのどこがどの程度Valueかも逆に気づかされる感じです。

ただ、IXの専用モデルと、それ以前の標準モデルを分ける意味がよくわかりませんでした。「擬似恋愛」や、「グレード」を買っているという専用モデルは、ただ単に『価格化しにくい』というだけで、価格化が不可能なわけではない気がします。
だったらしてみろ、と言われると門外漢のわたしなんかは確かに困ってしまいますが、コンサルテーションのお仕事はこういったものも(こじ付けでも)標準化モデルのほうに組み入れるんじゃないのかな、と思ったもので。

擬似恋愛や、店自身や女の子の格は確かに個人差は大きいですが、キャバクラのサービス要因で必ず無意識に評価してる重要なファクターだと思うのです。
#格の価格化がブランドのお話の一部になるので省略しただけかも…

あと、今回聞きたかったのがValue for moneyのうちの下の方です。サービス要因の切り分けが出来ないくらい安くて小さな商品はどう考えたらよいのでしょう。
仕事の話でなんですが、ISPの接続料金があります。
これ、ISPごとに付加価値をつけたり、品質を善くしたり、導入ハードルを低くしたり等々いろいろな比較ファクターはあるんですけど、某大手ISPであるうちの場合、お客が爆発的に増えたきっかけは価格の引き下げでした。

こういう場合は付加価値はほとんど意味がなくて、そのものずばりの料金だけがあって、それをいかに安くするか、だけが『価格戦略』になるんでしょうか。
#しかもISPというか、通信の場合めんどくさいことに、メーカーのように大量生産#効果でコストダウンできる業界と違って、「お客が増えすぎると商品の品質その#ものが落ちる」という構造ジレンマを抱えています

そう考えると、お水・風俗系業界が一番価格戦略のテストケースとしては実はかなり優れているんですね(^^);
…注意書きをしてまで取り上げた理由がなんとなくわかりました。


【お返事】

>たしかにサービスの要因それぞれに価格評価していって
>分析すると明確ですね。なるほど、と自分にとってのどこがどの程度Value
>かも逆に気づかされる感じです。

ありがとうございます。
この部分が今回の記事のキモでしたので、読みとっていただいて大変嬉しいです。

>「擬似恋愛」や、「グレード」を買っているという専用モデル
>は、ただ単に『価格化しにくい』というだけで、価格化が不可能なわけではない
>気がします。

そのとおりです。
記事の構成上、長く、しつこくなるのを避けたためにはしょったのが誤解をさせてしまって申し訳ありませんでした。
疑似恋愛は普通の女性とデートする費用が比較対象です。
つまり、恋人になるために5回デートすると仮定すれば、1回15,000円のデート代のうち「女性と話をする価値の4,000円を差し引いた」11,000円の5回分、つまり、55,000円までは疑似恋愛の4,000円とバランスが取れます。つまり、この例でいえば、

 55,000円÷4,000円=14回

までは、最高通ってもギリギリバランスが取れるという形です。

別モデルにしたのは、それらの「擬似恋愛」や「グレード」が占める比率が圧倒的に高いので、専用モデルにした方が使いやすいというだけです。根本は標準モデルで代用できます。

>ますが、コンサルテーションのお仕事はこういったものも(こじ付けでも)
>標準化モデルのほうに組み入れるんじゃないのかな、と思ったもので。

人によるかもしれません。
私は元々メーカー出身のコンサルタントなので、理論的な整合性を一旦確保すれば、使いやすさを優先する癖がついています。現場での一瞬の判断が必要なときや魑魅魍魎としたこんがらがった状態では、使い勝手は何にも勝る価値があります。

>#格の価格化がブランドのお話の一部になるので省略しただけかも…

それも大きな要因の一つです。
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>あと、今回聞きたかったのがValue for moneyのうちの下の方です。サービス要因
>の切り分けが出来ないくらい安くて小さな商品はどう考えたらよいのでしょう。

「価格としての単機能」商品の場合(一般的な商品はすべてこれに当たります)は、「類似」の既存商品との価格比較で生活者は考えます。
大塚食品のザ・カルシウムは外観で比較されると、単なるカルシウム入りのチョコレート味のウェハースです。価格はお菓子の範疇なので高々100円としか見てくれません。
でも、「カルシウム補給のための食品」とすることで、150円の価格設定が可能です。

ただ、くせ者は、この「何をもって類似」と定義するかという点です。
形で類似を判断する、ベネフィットで判断する、イメージで判断するのが大雑把な分け方です。

>こういう場合は付加価値はほとんど意味がなくて、そのものずばりの料金だけが
>あって、それをいかに安くするか、だけが『価格戦略』になるんでしょうか。

他の類似サービスと同等の所まで価格が下がったところで落ちつきます。
この場合、メールを中心とするコミュニケーションとインターネットを捉える生活者は電話(携帯電話を含みます)との価格比較、webを中心とする場合はビデオや映画などの映像コンテンツとの価格比較になります。
そこからようやく付加価値のステージになります。
携帯電話をイメージして頂ければかなり参考になると思います。

逆に価格が下がりすぎて、生活者が「もっと高くても良いから、いいものが欲しい」というサインを掴んで成功した事例があります。しょうゆやインスタントコーヒーが代表例です。

>そう考えると、お水・風俗系業界が一番価格戦略のテストケースとしては
>実はかなり優れているんですね(^^);
>…注意書きをしてまで取り上げた理由がなんとなくわかりました。

わかって頂けて嬉しいです (笑)
これは決して私が好きな業界だから、と言うわけではありません (笑)

 <satoさん> 【「価格」について、別の興味を持つことが出来ます】

        「ややおもしろい」99.7.2

いままで「コンサルタント」というものに無縁でした。
(自分が気が付いていないだけかもしれませんが)
このように、1つの事柄を分析された内容を読んでいると、今まで買い物をしていた時の「価格」について、別の興味を持つことが出来ます。でも、そればかり気になってしまいそうです。(^^ゞ


【お返事】

>いままで「コンサルタント」というものに無縁でした。
>(自分が気が付いていないだけかもしれませんが)

コンサルタントは基本的には黒子ですから、無縁なのが普通です (笑)

>このように、1つの事柄を分析された内容を読んでいると、今まで買い物をして
>いた時の「価格」について、別の興味を持つことが出来ます。

このメールマガジンの目的のひとつは、自己啓発ですが、もうひとつは、「楽しみの幅を広げる」ことなんです。
いつもなら、なんということなしに通り過ぎる街並みも、歩いていて楽しくなるではないですか。得した気分になります (笑)

>でも、そればかり気になってしまいそうです。(^^ゞ

satoさんはこの業界にはまる素質を持った方かも知れません (笑)
新人は、私の教育を受けているうちに、丁度そんな感じになって行くんです。それが成長の過程です。

 <田代さん> 【ではどうしたら良いのかな?はシストラットの仕事?】

        「ややおもしろい」99.7.2

いつも興味深く読まさせていただいております。
いつも思うのですが、私たちが漠然と思ってること(気がついているようでも、頭の中でまとまっていないこと)を、的確に表現されていて、胸の支えが下りたような気分になります。

ではどうしたら良いのかな?と言うことは、やっぱりシストラットさんのお仕事ってことで、そこまでは配信されることを望むのはちょっと図々しいことですね...
これからも、楽しい記事を期待しております。


【お返事】

ありがとうございます。
コンサルタントはどこかで生活者の鏡的な要素を持っていなければなりません。
人間は鏡があるから、自分の顔も見られるし、体型も分かるわけですが、心理的な鏡というのがなかなか存在しない中で、このメールマガジンはそういった質も持ち合わせています。

>ではどうしたら良いのかな?と言うことは、やっぱりシストラットさんのお仕
>事ってことで、そこまでは配信されることを望むのはちょっと図々しいことです

はい。そのとおりです。ごめんなさい。
このメールマガジンで営業をするつもりはこれっぽっちもありませんが、データを含めて「ではどうするか」をきちんと説明するのは分析の10倍も手間がかかるのです。

それぞれの方々へのご意見もお待ちしています。

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